湿疹から慢性・難治性の疾患まで、あらゆる皮膚の病気に対する保険診療です。
頭から足先、皮膚だけでなく髪や爪の病気にも対応いたします。また、必要に応じて血液検査、皮膚生検(皮膚の一部を採取することで診断をより確実なものにする検査)など詳しい検査も行います。
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湿疹から慢性・難治性の疾患まで、あらゆる皮膚の病気に対する保険診療です。
頭から足先、皮膚だけでなく髪や爪の病気にも対応いたします。また、必要に応じて血液検査、皮膚生検(皮膚の一部を採取することで診断をより確実なものにする検査)など詳しい検査も行います。
皮膚が赤くなってかゆみを伴う症状が出る病気で、皮膚炎ともいわれます。炎症を起こす原因はさまざまですが、多くの場合、皮膚が赤くなる紅斑に始まり、小さな水泡ができ、それが破れて体液がにじみ出た後、その部分の表皮細胞が脱落して治るという経過をたどります。慢性化して表皮が分厚くなったり、同じ経過を繰り返したりすることもあります。
「乾燥した湿疹がくりかえしできます」アトピー性皮膚炎は、繰り返す慢性の湿疹と皮膚の乾燥が特徴的な皮膚疾患です。小児で発症することが多いですが、成人で発症する場合もあります。喘息のほか、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎のある家系に出やすい傾向があり、また、ダニや食べ物などのアレルギーが起きやすいのも、アトピー性皮膚炎の特徴です。治療は、日本皮膚科学会のガイドラインに基づいて保湿剤やステロイド外用剤を中心とした外用療法、抗アレルギー剤の内服療法などを行います。必要に応じて悪化原因を調べるためにアレルギー検査を行うこともあります。スキンケアが欠かせないものとなりますので、定期的な皮膚科への通院が必要となります。
水分量が低下してかさかさした肌を指します。洗顔後に肌が突っ張る、化粧のノリが悪い、クリームなどで保湿をしないとすぐに赤くなる、若いのにシワが多い、なんとなく肌が硬いと感じるときなどは、乾燥肌かもしれません。
肌に水分を蓄えるのに大きな役割を果たしているのが、肌の表面にあたる表皮のうち最も外側にある角質層です。角質細胞は死んだ細胞で、やがてあかとなって落ちていくのですが、50~70を水分が占めます。
角質細胞内には天然保湿因子があって水分を蓄えているほか、ブロックのように積み重なった細胞同士をつなぎ合わせる役をしている細胞間脂質の主たる成分であるセラミドも、高い水分保持能力を持っているからです。
さらに、表皮の下層にある真皮でもヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸が水分を保持しているうえ、皮膚の表面を覆う皮脂が水分の蒸発を防いでいます。
乾燥肌では、皮膚のこうした構造が崩れたり保湿機能が衰えたりしています。その原因は加齢や季節的要因に加えて、洗いすぎなどの間違ったスキンケア、偏った食事や睡眠不足、体質、紫外線などがあります。乾燥肌を改善するためには、正しいスキンケアや食事をはじめとした生活習慣の見直しが求められます。
皮膚の一部が突然赤く盛り上がり、おおむね数時間以内に跡形もなく消える病気です。赤くなるのは血管が拡張するため、盛り上がるのは血液中の血漿成分が血管外に漏れるためで、ほとんどの場合ヒスタミンという物質がかかわっています。ヒスタミンはかゆみ神経を刺激しますので、ほとんどの場合かゆみを伴います。
湿疹のうち、刺激物質や抗原が接触した部位に限って発症するもので、接触皮膚炎とも呼ばれます。大きく刺激性とアレルギー性に分かれます。
「額に赤いブツブツができました」ニキビの直接的な原因は、①皮脂の過剰な分泌②毛穴の詰まり③アクネ菌の増殖です。過剰に分泌された皮脂が毛穴に溜まり、面皰(めんぽう)という状態になります。この毛穴に溜まった皮脂を栄養源にして、アクネ菌は増殖していき、赤く炎症を起こしたニキビとなります。大人のニキビは、ホルモンバランスの乱れ、睡眠不足、紫外線、ストレスや生活環境など、様々な要因が複雑に絡み合ってできることが多く、治りにくいのが特徴です。思春期ニキビは、成長期のホルモンバランスの急激な変化が原因で発症します。治療にあたっては、ニキビの種類と重症度を判断し、外用薬、内服薬(抗生物質、ビタミン剤、漢方薬など)などの中から選択します。たかがニキビと放置してしまうとニキビ痕や色素沈着となってしまいますので早めに治療することをおすすめします。
体の一部が冷えて、赤く膨れてかゆみが出たり、ジンジンと熱い、あるいは痛いように感じたりします。寒さで血行不良になって生じる炎症で、手足の指のほか、外気にさらされやすい鼻の頭や耳たぶ、ほほなどにもよく発症します。
水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされる感染症です。VZVに初めて感染した時は水痘(みずぼうそう)になりますが、治癒後もウイルスは神経節内に残ります。これが何らかの原因で再活性化して発症します。過労やストレス、加齢などが引き金になるとされます。
カビの一種である白癬菌による感染症、白癬のうち足に症状が現れるものが水虫です。主に、足の裏に小さな水泡ができ、それが破れて皮がむけるタイプと、指の間の皮がむけたり白くふやけたりするタイプがあります。
水虫はかゆいと思われがちですが、かゆみを伴うとは限りません。むしろ、かゆくない人が圧倒的に多いのが実態です。また、秋から冬に症状が治まっても治ったわけではなく、梅雨時ごろからまた菌が増殖して、同じような症状を繰り返します。
家族の一人が水虫になると、お風呂マットや床、スリッパなどを通じて家族も感染します。感染を防ぐには、石けんなどでこまめに足を洗うこと、足が濡れたまま放置しないことです。
水虫は根気よく治療すれば治ります。治ったように見えながら菌が生き残っている場合も多いですので、自己判断で治療を途中でやめないようにしましょう。
細菌による感染症で、正式には伝染性膿痂疹といいます。火事の飛び火のように、あっという間に広がることから「とびひ」と呼ばれるようになったとされています。黄色ブドウ球菌が原因で水泡ができるタイプと、溶血性連鎖球菌(溶連菌)によってかさぶたができるタイプがあります。最初はあせもや虫刺され、かきむしりによって傷ついた皮膚から菌が侵入して感染し、圧倒的に多い水泡性の場合、水泡内の液や浸出液が触れることで広がっていきます。
水泡性は乳幼児や小児に多発し、かさぶたができるタイプは成人に多く見られます。洗って清潔にし、包帯などで病変部を覆っていれば、学校や幼稚園に行くのも問題はありません。ただ、プールに入るのはやめましょう。
治療は軟膏と内服薬を併用することが一般的です。強いかゆみを伴うため、抗ヒスタミン薬も用います。
「手や足にブツブツができてだんだん増えてきました」いぼは、ヒトパピローマウイルスの感染により生じます。ウィルス感染ですので、放置すると感染して増えて、家族内などでも感染することもあります。
たこやうおのめは、足の決まった場所が慢性的に刺激を受けて発症します。治療は厚くなった角質を削りとります。再発予防のために外用治療も行います。また、たこ・うおのめの様に見えて、実はウイルス感染によるいぼ(尋常性疣贅)だったということがお子さんによくみられます。
前触れもなく毛が円形または楕円形に抜ける脱毛症のことで、同時に多発したり、頭髪全体が抜けたりすることもあります。毛は毛母細胞が分裂して生まれますが、毛穴の底にあって毛母細胞を包み込んでいる毛包が、リンパ球に攻撃されて壊れることで毛が抜けます。
乾癬にはいくつかのタイプがありますが、皮膚疾患全体の9割を占める尋常性乾癬の場合、皮膚の角質が厚くなって周囲と境界がはっきりした赤い発疹ができ、その上に角質細胞が剥がれ落ちて銀白色になった粉が乗ったような状態になります。
小児だとほとんどの乳児に発症しますが、月齢が上がるとともに自然に治ります。大人の場合は頭皮にフケ、かゆみ、顔にもカサカサした赤みかゆみを生じて治りにくいのが特徴です。 原因としては皮脂の成分の質的異常であり、皮膚の機能の老化が関係しています。効果的なシャンプーを使用したり、顔の脂漏部位(額、鼻のまわり)を石鹸をよく泡だてて洗いましょう。治療はステロイド、ケトコナゾール等の外用治療、脂漏のコントロールのためにビタミンB群の内服などを行います。
皮膚の下に袋状の嚢腫(のうしゅ)というものができ、垢(あか)となってはがれ落ちるべき角質や皮脂がそこにたまってできる半球状の腫瘍のことです。アテロームともいいます。嚢腫は、毛穴の奥にある毛包が炎症を起こしたり、外傷で皮膚の一部が陥没したりしてできるとされます。
火や高温の液体などで皮膚や粘膜が受ける外傷です。40度台でも長時間触れることによって起きることもあります。低温熱傷と呼ばれ、重症化しやすいです。
やけどは程度によってⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度に区分され、Ⅱ度はさらに、やけどの深さによって浅達性Ⅱ度と深達性Ⅱ度に分かれます。
大体の見分け方としては、Ⅰ度熱傷は赤くなって痛みを感じます。浅達性Ⅱ度は赤くなって水泡ができ、痛みがあります。深達性Ⅱ度になると、やけどの部位が赤いほか紫色や白くなって水泡ができますが、痛みは感じません。Ⅲ度では黒や褐色、あるいは白くなり、水泡はできず痛みも感じません。
やけどした場合、最も有効なのは冷やすことです。この際、衣服は脱がさず、服の上から水などを15~30分程度かけ続けましょう。やけどの進行を防ぎ、痛みを軽減できます。服を脱がすとかえって、熱の影響が持続してやけどが深くなったり、水泡が破れて痛みが強くなったりします。冷やしながら皮膚科に行き、早急に治療を受けましょう。